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リスティング広告のキーワードマッチタイプ「部分一致」が「インテントマッチ」へ名称変更

リスティング広告のキーワードマッチタイプ「部分一致」が「インテントマッチ」へ名称変更

本記事の趣旨

Google広告において、2024年7月に実施されたキーワードマッチタイプ「部分一致」の「インテントマッチ」への名称変更と、その意図について考えていきます。

①キーワードマッチタイプの名称変更

Google広告では、2024年7月にキーワードのマッチタイプ「部分一致」の名称を「インテントマッチ」へ変更するアップデートが行われました。

https://support.google.com/google-ads/answer/2407779?hl=ja

これに伴い、広告の管理画面等での表示も「部分一致」から「インテントマッチ」へと変更されていることが確認できます。

※Yahoo!広告でも追従する形で名称の変更が行われています。

https://www.lycbiz.com/jp/news/yahoo-ads/20240711

②変更の理由

今回の変更に関して、Think with Googleでは下記のような説明がされています。

“ これまで部分一致については、精度の低さや広告効率が悪化してしまうことへの懸念を指摘する声があったのも事実です。しかし近年、Google AI や言語モデルの進化に伴い、その精度は飛躍的に向上してきました。機能の開発から 20 年以上が経った現在、部分一致という名称は、もはや実態を正確に表すものではなくなっています。
そこで Google Japan では、2024 年 7 月から、生活者や企業のインテント(意図)を捉えるという機能の本質に合わせてマッチタイプの名称を「部分一致」から「インテント マッチ」へと変更することを決めました。 ”
https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/consumer-insights/consumer-trends/why-intent-match

技術の進歩により「部分一致」のマッチタイプの精度が高まった結果、その名称が機能と乖離してきていたため変更を行ったようです。
なお、機能的な面では従来の「部分一致」と同じ挙動をするとされています。~事実として、この数年で「部分一致」のマッチタイプは非常に使い勝手のよいものに変化したと考えます。

以前であれば、よくわからないクエリを拾ってきてコンバージョンは取れず使用金額だけ増え、除外キーワード追加の作業に追われる…といったことが起きる場合もあったかと思いますが、
機械学習の進化に伴い「完全一致やフレーズ一致では確かに拾えそうにもないが、コンバージョンに繋がりそうな検索」に対する表示がきちんと行われていたり「痒いところに手が届く」ものに変化してきた印象を持っています。

そういった変化を明示するために名称を「インテントマッチ」に変更したというのは、Googleの自信の表れでもあるのではないでしょうか。
検索広告の運用を行っている方の中にも、以前のイメージのまま「部分一致」のマッチタイプにネガティブなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。
そういった方々へ対するイメージアップも兼ねた名称変更でもあるのではないか、と考えています。

③うまく「インテントマッチ」と付き合っていくには

機能の進化や名称の変更が実施されたとはいえ、基本的な挙動としては従来の「部分一致」の延長線上のものになっています。

以前と比べると大きく配信状況が荒れるといったことは少なくなっていますが、使用する際には目的やアカウントの設計等を考慮した上で、メリット・デメリットをしっかり考え慎重に運用することが望ましいと考えます。

「部分一致」に対してあまりいい印象がなく避けていた方も、これを機にまずは1つのキーワードや限られた配信から「インテントマッチ」の利用をトライしてみてはいかがでしょうか。
以前とは異なる発見があり、新たな発想に繋がる可能性も大いにあると筆者は考えています。

最後に

リスティング広告におけるマッチタイプ「部分一致」の名称の変更について解説・考察いたしました。

もちろんこれが正解とは限りませんが、考え方の一つとして受け取っていただければ幸いです。

弊社ではリスティング広告の運用支援や運用代行等も行っているので、もし何かお困り事やご相談がある場合はお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人:

R.T
データプランナー
広告代理店に4年間勤務。広告運用を主に担当。 2023年12月よりjeki- Data-Driven Labに入社。広告代理店に4年間勤務。